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メッセージ from 川端 vol.31 平成22年7月8日

「再生と自立、そして創造」

最近仕事の量が増えているな、と感じているのは私だけでしょうか。

おそらく、ほとんどの職員の方が感じていることと思います。私自身、平成19年4月の就任以来、年々仕事が増え、最近では休みがほとんどなくなりました。公務を処理しながら、政治活動もしなければない。市の事業概要を把握しつつ、効果的な一手を次々と打たねばなりません。

事業の執行段階では、各部署の細部に立ち入らないし、大部分を管理職に任せていますが、それでもこの状況です。これは一体、どういうことでしょう。突き詰めると、「行政需要が増えている」という結論に行き着きます。市役所に対する要求が高度多角的になりつつあるということだと思います。

しかし、この変化の中には、大きな社会的意義が他にもあると私は感じています。それは、自治体が国にとって代わって行動すべき時期に入っているということです。

その行動力において、もっとも注目している市の一つに佐賀県武雄市があります。

従来からの役所のあり方とは一線を画し、規格外の行動をしている市です。地元のあらゆる素材をブランド化することは序の口で、地元の素材をテレビドラマにしたり、最近では海外事業本部なるものを立ち上げ、水道などのインフラ事業を東アジアに輸出しようと目論んでいます。

これだけ機動的に役所を運営するとなると当然仕事のテンポも速いし、組織体制もドラスティックに変えています。先日、武雄市役所を訪問しましたが、組織に「営業部」があったり、「イノシシ課」や「わたしたちの新幹線課」があったり、一階の空きスペースを喫茶店として地元に開放したりと発想豊かです。役所の雰囲気も、堅苦しい“お役所”ではありません。商社かどこかの広告代理店のような感じでした。

この行動を牽引する武雄市長は、「市の裁量権は大きい。国や県に頼まなくても、自分たちでどうにでもできる」と言っています。考えてみれば、確かにそうです。国や県にお伺いを立てることなく、アイデア次第でなんでもできる。いわば、市が一つの独立国としてほとんどの事業を実施できるということです。

ここまで変わってきている役所もあるのです。

このように地方が自立し活性化していく一方で、国は閉塞感に覆われ、何をどうすべきか右往左往しています。政治は頻繁に権力が変わり、政策の一貫性も理念もありません。塩野七生さんは「ローマ帝国は、軍事力が弱体化して崩壊したのではなく、政策の継続性がなくなり崩壊した」と言い、現在の日本に重ねています。

自治体はいま、発想力・行動力において、国や県に遠慮する時代は過ぎ去りました。逆に、国が描けない、国家の歩むべき道を自治体が取って代わり提言する時代に入っているのではないかと思います。

上天草市は、再生と自立を理念としてこれまで取り組んできました。いまは、ある程度の再生を果たし、自立に向けた取り組みを強化しているところですが、今後はこれに創造が加わるのではないかと直感しています。

再生と自立、そして創造です。



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