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防災のあり方を根底から見直す

東日本大震災被災地を視察して(広報『上天草』平成23年11月号掲載)

 先日、東日本大震災で大きな被害を受けた地域を視察しました。宮城県を中心に視察しましたが、震災から6ヶ月が経ち、少しずつ復興への取り組みがなされていました。しかし、地域によっては未だに壊滅的な状態であり凄惨を極めました。

 宮城県松島町とは、合併前の松島町時代から交流があった縁でお見舞いに行ったところです。大橋町長、櫻井議長が対応され、旧交を懐かしみながら地震、津波、防災など多くの行政課題について意見を交換してきました。

 宮城県松島町は、入り江に島が点在している地形上、特産品の牡蠣などの被害はあったものの幸いながら大きな人的被害は出ていませんでした。

 しかしながら、他の地域では、町がなくなり、原型さえとどめていないところもたくさんありました。

 とくに心を打たれたのが石巻市の大川小学校です。津波により、約百名の児童のうち七割が亡くなっています。いまでも廃墟と化した学校の入り口には祭壇が設けられ、花束、線香、お菓子などが供えられていました。この現場で、多くの子どもたちが津波にのまれ亡くなったのかと思うと涙が出る思いでした。

 本市では、このたびの震災の教訓を踏まえ、市防災計画における課題を整理し、追加すべき事項の洗い出しを行うなどの抜本的な見直しに着手しました。津波ハザードマップの作成、津波被害を想定した避難予定所の追加、災害備蓄物資・資機材の備蓄、大規模災害時の通信手段の確保などです。

 被災地を見て感じたのですが、防災は行政だけではなしえません。行政、地域が一体となって命を守らなければならないと思います。

 今年、小学校の教科書には「稲むらの火」という物語が64年ぶりに復活しました。先人が生み出した知恵を私たちは改めて考え直すべきであり、個々が防災意識を高めていく必要があると感じています。

                                                                     上天草市長 川端 祐樹


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